短調とは? マイナーキーを攻略!コード進行を自由に作ろう。

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ナチュラルマイナースケールで作ったダイアトニックコードだけでは、主役と脇役1・脇役2という役割しかない、日常アニメ的な「のほほんとした展開」しか ... 「オシャレなコード進行の作り方」無料PDFをどうぞ! TOP BLOG 作曲理論 おいでよ!作曲初心者 音楽理論 制作過程公開 音楽資料集 五度圏表とは?使い方を7種類解説!ダウンロード可能! アヴェイラブルテンション表:コードに自由にテンションを付ける! マイナーキーフローチャート 全キー網羅! ギタリスト向け ギターコード ギターテクニック ギターグッズ DTMer向け 機材レビュー VSTEffect 音楽コラム 書評 楽曲制作依頼Tips ボーカリスト向け PROFILE MUSIC MYMUSIC CLIENTWORKS UTATOEWORKS STORE 使えるギターコード進行集 CD・DVD CONTACT 楽曲制作のお問い合わせ 長調(メジャーキー)に比べると、短調(マイナーキー)は非常に奥が深く難しく感じますよね。

本ページでは、マイナーキーをできるだけ噛み砕いて、実践で使えるように落とし込んでいきます。

例えば、次のコード進行は、Key=Amのコード進行です。

もし理解できないようでしたら、この記事は参考になるはずです。

記事後半にはフローチャートもあるので、自由にマイナーキーのコード進行を作れるようになりますよ。

目次 シリーズ紹介この記事を読むためのおさらいメジャーキーとマイナーキーの違いそもそもキーとは?Key=Cなら?Key=Amなら?メジャーキーとマイナーキーの違いは役割ドミナントマイナーは脇役。

新たなマイナースケールの誕生ハーモニックマイナースケールハーモニックマイナースケールとはハーモニックマイナーのダイアトニックコードマイナーキーのドミナントを攻略しようダイアトニックコードに囚われないでメロディックマイナースケールメロディックマイナースケールの音階メロディックマイナーのダイアトニックコードダイアトニックコードに囚われないで2マイナーキーのまとめマイナーキーのフローチャート【基本】マイナーキーのコード進行例【応用】マイナーキーのコード進行例まとめシリーズ紹介 本記事はシリーズ記事で、コード理論中級編の五記事目です。

この記事を読むためのおさらい コードは、3音以上の違う高さの音の重なりのことで、ローマ字と数字で示されます。

コードの繋がりをコード進行と言い、コード進行を作るには、まずキーを決める必要があります。

キーに合うコードであるダイアトニックコードは、五度圏表で簡単に見つけられます。

決めたキーを中心に扇形に囲うだけです。

五度圏表(タップで大きく) 選んだキーを中心に扇形に囲もう。

【印刷用】2021/1/28五度圏表(資料付き)ダウンロード ダイアトニックコードには、主役のトニック、主役に向かいたくなるドミナント、脇役のサブドミナントなど、コードの役割があります。

ディグリーネーム(度数表記)を覚えることで、移調した時にもコードを把握しやすくなります。

本記事内に出てくる、augM7、テンションなどのコードが分からない方は、コードの応用をご覧ください。

メジャーキーとマイナーキーの違い そもそもキーとは? そもそもキーって、何なのでしょう? コード理論初級編「キー・スケール・ダイアトニックコード」で、キーについて次のように説明しました。

主役の音を表す主役の音から始まる、音の連なり(スケール)を示す Key=Cなら? 例えば、Key=Cの場合、主役の音はC(ド)です。

Cメジャースケールは、Cから始まり、「全全半全全全半」の並び方になるため「CDEFGAB(ドレミファソラシド)」となります。

そして、このメジャースケールを並べて、一つ飛ばしで音を重ねると、Key=Cのダイアトニックコードを作ることができます。

【Key=C】ダイアトニックセブンスコード Key=Amなら? 主役の音はAです。

マイナースケールは、主役の音から「全半全全半全全」という並び方なので、Aマイナースケールは「ABCDEFGA(ラシドレミファソラ)」となります。

Aマイナースケールは実は略称で、正式名称は、Aナチュラルマイナースケール(自然的短音階)と言います。

大事なことなので、覚えてきましょう。

そして、こちらも一つ飛ばしで音を重ねると、ダイアトニックコードが出来上がります。

メジャーキーとマイナーキーの違いは役割 メジャーキーもマイナーキーも、ダイアトニックコードは同じものばかりなので、違いは無いように思えます。

しかし、実は役割が変わっています。

下記の図は、五度圏表を元にダイアトニックコードを並べ、役割に応じて色で分けたものです。

色の違いを見てみましょう。

メジャーキーにおけるダイアトニックコードの役割 マイナーキーにおけるダイアトニックコードの役割 大きな変化は3つ。

Em7の役割が、トニックからドミナントマイナーになった。

Bm(♭5)はメジャーキーではドミナントだが、マイナーキーではサブドミナントマイナーである。

ドミナントと違い、ドミナントマイナーは、主役に向かう力がさほど強くない。

特に大事なのは、③ドミナントマイナーは、トニックマイナーに向かう力がさほど強くないことです。

ドミナントマイナーは脇役。

メジャーキーでは、ドミナントがⅠ(トニック)に向かいたくなることが大きな特徴です。

しかし、マイナーキーにおけるドミナントマイナーは、Ⅰm(トニックマイナー)に向かう力がさほど強くありません。

メジャーキーにおけるドミナント終始に比べて、はっきりとした終止感を感じませんよね? ナチュラルマイナースケールで作ったダイアトニックコードだけでは、主役と脇役1・脇役2という役割しかない、日常アニメ的な「のほほんとした展開」しか作ることができないのです。

新たなマイナースケールの誕生 ドラマチックなマイナーキーの楽曲を作るためには、主役に強烈に向かいたくなるドミナントコードが必要です。

そのために、昔の音楽家たちは新たなマイナースケールを作ることにしました。

それが、新たな2つのマイナースケールです。

ハーモニックマイナースケール:和声的短音階メロディックマイナースケール:旋律的短音階 つまり、マイナーキーには、3つのスケールと、そのスケールそれぞれにダイアトニックコードが7個ずつ存在することになります。

まとめたものが下記のようになりますが、詳しくは次からの項で説明します。

(今すぐ覚えなくても大丈夫。

) 教本によっては、マイナーキーのコード機能を、マイナーと付けずに「トニック・ドミナント・サブドミナント」と記載するものもあります。

本HPでは、分ける方が理解しやすいと考え、本ページの記載としています。

ハーモニックマイナースケール ハーモニックマイナースケールとは ハーモニックマイナースケールは、ナチュラルマイナースケールの7度の音が半音上がり、次のようになります。

「全半全全半3半音半」という並びになります。

ハーモニックマイナーのダイアトニックコード 変わったのは、#が付いた4つのコードです。

役割も見てみましょう。

トニックマイナーの変化 トニックマイナーの変化は2つ。

Am7(Ⅰm7)→AmM7(ⅠmM7)CM7(♭ⅢM7)→CaugM7(♭ⅢaugM7) AmM7はコードの終わりや、クリシェ(コードの構成音を一音ずつ変化させるテクニック)などでよく使われます。

CaugM7の使用頻度はそこまで高くありません。

(が、新しい響きが生まれる可能性もあるので、選択肢から完全に外すこともないと思います。

) このようにマイナーキーでは、ナチュラルマイナーを基本に、一時的にハーモニックマイナー・メロディックマイナーを行き来するような構造となります。

FM7で、ナチュラルマイナー・ハーモニックマイナーと2つ並んでいますが、これについては後述します。

ドミナントマイナーからドミナントへ。

ドミナントマイナーの変化は2つ。

Em7(Ⅴm7)→E7(Ⅴ7)G7(♭Ⅶ)→G#dim7(Ⅶdim7) 機能もドミナントに変化しました。

これでドラマチックなコード進行を作れるようになりました。

実際の例を確認してみましょう。

赤い矢印がドミナントモーション(ドミナントからⅠへの動き)です。

赤矢印の部分で、ドミナントからⅠmに解決しているのが分かりますね。

サブドミナントマイナー サブドミナントマイナー「FM7・Dm7・Bm7(♭5)」は、ナチュラルマイナー・ハーモニックマイナー、どちらのダイアトニックコードでもあります。

ですから、「FM7・Dm7・Bm7(♭5)」上のメロディーでは、ナチュラルマイナー・ハーモニックマイナーどちらのスケールも使えます。

FM7上で、ナチュラルマイナーを選択すれば、G(ソ)を載せられますし、ハーモニックマイナースケールを選択すればG#(ソ#)を載せることが出来ます。

ただし、FM7にとってのG#(ソ#)は、#9=m3となります。

音価(音の長さ)が短ければ問題ありませんが、音価が長いと不協和音が生まれるので、十分注意しましょう。

マイナーキーのドミナントを攻略しよう ドミナントについて、まとめてみます。

①マイナートゥーファイブワン ディグリーネームで見ると、Ⅱm7(♭5)→V7→Ⅰm7です。

この流れをマイナートゥーファイブワンと言います。

マイナーキーでは大変良く出てきます。

②Ⅶdim7→Ⅰm dim7は使い方の分からない筆頭コードの一つですが、ここでは極めてシンプルです。

Ⅶdim7からⅠmに向かわせることができます。

dim7は、構成音が一定間隔で並んだコードです。

そのため、構成音が同じ3組のdim7しかありません。

Cdim7=E♭dim7=G♭dim7=Adim7D♭dim7=Edim7=Gdim7=B♭dim7Ddim7=Fdim7=G#dim7=Bdim7 Key=Amで言えば、③のdim7全てで、Ⅰm(Am)に向かわせることができると考えられます。

(ただし最低音の響きが大きく作用するため、終止感は異なります。

) ダイアトニックコードに囚われないで ハーモニックマイナースケールの構成音を組み合わせることでできるダイアトニックコード以外のコードがあります。

Dm7(♭5):Ⅳm7(♭5) AハーモニックマイナーのⅣm7はDm7です。

しかし、スケール音を組み合わせることで、Dm7(♭5):Ⅳm7(♭5)を作ることも出来ます。

Dm7(♭5)と言えば、Key=Cの時に、Key=Cmのサブドミナントマイナーとして借用するテクニックでも登場しました。

(詳しくは、サブドミナントマイナーの記事をご覧ください。

) 正確には、Cナチュラルマイナーのダイアトニックセブンスコード つまり、Key=Am上のDm7(♭5)に載せるメロディーには、Aハーモニックマイナースケール・Cナチュラルマイナースケール、どちらのスケールも当てはめられる可能性があります。

次の例で見てみましょう。

上段・下段ではコード進行は同じです。

しかし、2・5小節目で、あてはめているスケールを変えました。

印象の違いを聞き取ることはできるでしょうか? Fm6:♭Ⅵm6 m7(♭5)と対になるのが、m6コードです。

Fm6も、Cナチュラルマイナースケール・Aハーモニックマイナースケールの構成音で作ることが出来ます。

メロディーは、どちらも当てはめられる可能性がありますね。

メロディックマイナースケール ハーモニックマイナーは、スケールの途中で三半音上がる箇所があり、歌い手にとっては歌いにくいスケールです。

そのため、歌いやすくするために生まれたのが、メロディックマイナースケールです。

メロディックマイナースケールの音階 メロディックマイナーは6度の音を半音上げ、「全半全全全全半」という並びになります。

Aメジャースケールと三度の音が半音違うだけのため、Aメロディックマイナーは明るい印象も漂います。

聴き比べてみましょう。

自分が作った曲を、プロが格安でアレンジ!気に入らなければ全額返金!編曲の権利も全てあなたのものに! 必見Superdolphinリンク先:https://superdolphin.frekul.com/ 現在、無料で編曲相談できます! メロディックマイナーのダイアトニックコード 役割や位置が変わっています。

F#m7(♭5):Ⅵm7(♭5) 役割は、トニックマイナー(主役)です。

クリシェ(構成音の一音だけ変化させるテクニック)の終わりでよく出てきます。

F#m7(♭5)で、落ち着いた感じがしませんか? これがトニックマイナーの効果です。

Bm7:Ⅱm7 Aメロディックマイナー時のBm7:Ⅱm7は、サブドミナントとして捉えます。

Key=AmのドミナントE7:V7に対する、リレイテッドⅡmと捉えるのもありですね。

次に説明するD7と一緒に使用例を挙げます。

D7:Ⅳ7 D7:Ⅳ7の役割はドミナント……。

ですが、色々な意味づけが出来るコードです。

Amに向かう力は弱いので、ドミナント機能を持たないドミナントナチュラルマイナー時のV7:G7に対するセカンダリードミナント(ドッペルドミナント)Aドリアンモードからの借用(上級編:モーダルインターチェンジで解説中) ……など。

どの解釈も合っていますし、文脈によって自分自身で意味づけをする必要があります。

メロディックマイナーの部分は、陽気な雰囲気すら漂う、おもしろい変化です。

E7はハーモニックマイナー・メロディックマイナー、どちらのスケールのダイアトニックでもありますが、上記コード進行では、E7はAハーモニックマイナースケールと指定しています。

これは、E7(♭9,♭13)と、オルタードテンションが付いているためです。

ルートE(ミ)にとって、♭9はF(ファ)の音。

つまり、スケール内にファが入っているハーモニックマイナースケール(ラドレミファソ#ラ)が該当するため、メロディーをあてる場合には、メロディックマイナースケールは使えません。

G#m7(♭5):Ⅶm7(♭5) G#m7(♭5):Ⅶm7(♭5)は、ドミナントです。

Key=Cの時、ディグリーネームの同じⅦm7(♭5):Bm7(♭5)は、役割としてはドミナントでも、主役であるCに向かう力は弱かったですよね。

AメロディックマイナーにおけるⅦm7(♭5):G#m7(♭5)も同じで、役割としてはドミナントですが、主役であるAmに向かう力はそんなに強くありません。

自然と組み込めることもあるので、選択肢の一つとして捉えておきましょう。

ダイアトニックコードに囚われないで2 メロディックマイナースケールでも、構成音を組み合わせ、よく使われるコードがあります。

Am6(Ⅰm6) Am6(Ⅰm6)は、特にコード進行の終わりなどでよく使われます。

M7(長七度)を加えた、AmM7(13)もいい感じです。

マイナーキーのまとめ 今まで説明してきたことをまとめます。

マイナーキーのフローチャート おさらいですが、マイナーキーでは、ナチュラルマイナーを基本に、一時的にハーモニックマイナー・メロディックマイナーを行き来するような構造となります。

そのため、基本的にコード進行の始まりは、ナチュラルマイナーのダイアトニックコードの方が、コード進行を作りやすいです。

他のキーのフローチャートは、下記記事をご参考ください マイナーキーフローチャート 全キー網羅!複雑になりがちなマイナーキーを、とことんまでシンプル化! 作曲に活かしやすいフローチャートに編集しました。

... 【基本】マイナーキーのコード進行例 フローチャートのオレンジ色の矢印に従ってコードを並べるだけで、かっこいいマイナーキーコード進行を作ることが出来ます。

【応用】マイナーキーのコード進行例 テンションを交えて、構築した例です。

テンションを加えることで、微妙な感情まで表現することが可能です。

テンションの付け方については、今後別の記事で紹介します。

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奥の深いマイナーキーの世界。

同じコード進行でも、別のスケールをあてることができるなんて、おもしろいですよね。

たくさんのマイナーキーの曲を作ってみてくださいね。

次の記事は、dim7の使い方6選です! dim7コードの使い方6選:基本~応用まで本記事では、dim7コードの、マイナーキーのドミナントとしての使用から、オグジュアリアプローチやテンションの付け方まで、余す所なく解説します。

... この記事を書いたのは 渡部絢也 作編曲家・シンガーソングライター「地方にいながら、音楽でご飯を食べる」で早十数年。

東北秋田県で田舎生活をしながら、音楽にいそしむ。

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