音楽理論を知りたい人のための「学習の見取り図」※独学に ...

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下記は、効率的な音楽理論学習の順番をレベル別の概要としてまとめた一覧です。

初級. メジャースケール; ダイアトニックコード; スリーコード; 代理 ... 初心者が音楽理論を習得するにあたり、特に気になるのが「何をどの順番で、どこまで学べばいいか?」という点です。

こちらでは、それを体系的にまとめた「音楽理論学習の見取り図」のようなものを解説します。

これから音楽理論を学ぼうと考えている方は是非ご一読のうえ、学習の参考にしてみてください。

▼以下ページでは、「音楽理論学習に役立つ本」についてもご紹介しています。

2022.05.10音楽理論本おすすめ9冊|作曲にも演奏にも使える音楽理論の知識を書籍で身に付ける 目次習得すべき音楽理論の概要初級音楽理論1.メジャースケール2.ダイアトニックコード3.スリーコード4.代理コード中級音楽理論1.ノンダイアトニックコード基礎2.セブンスコード3.転調上級音楽理論1.ノンダイアトニックコード応用2.テンションコード3.分数コード(オンコード、スラッシュコード)番外編マイナーキーとマイナースケール、マイナーダイアトニックコード各種スケール(モード)モーダルインターチェンジ補足解説のまとめ関連ページ 習得すべき音楽理論の概要 ポップス・ロックの作曲に活用できる音楽理論は、主に コードに関する知識 スケールに関する知識 の二点です。

中でも「コードに関する知識」は、作曲を意図的に操りながら進めていくために欠かすことができません。

また「スケールに関する知識」は、その習得を補完するために活用していきます。

下記は、効率的な音楽理論学習の順番をレベル別の概要としてまとめた一覧です。

初級 メジャースケール ダイアトニックコード スリーコード 代理コード 中級 ノンダイアトニックコード基礎 セブンスコード 転調 上級 ノンダイアトニックコード応用 テンションコード オンコード(分数コード) 番外編 マイナーキーとマイナースケール 各種スケール(モード) モーダルインターチェンジ おおむねこの順番に沿って習得していけば知識の抜けが無く、かつそれぞれを順序立てながら理解していくことができるはずです。

これ以降は、それぞれの項目についてご説明していきます。

初級音楽理論 音楽理論に馴染みのない初心者(初級)の段階では、「コードとは?」「スケールとは?」という点から学習を始めていきます。

そこから、最終的に自分の意図した通りコードを繋げていけるようになるまでを目指します。

下記は、習得していく項目とその詳細です。

1.メジャースケール 音楽理論学習のスタート地点となるのが、この「メジャースケール」の概念です。

これから習得しようとしている音楽理論のすべてはピアノの鍵盤、すなわち「ドレミファソラシド」という土台の上にあるものです。

この「ドレミファソラシド」の並びのことを「メジャースケール」と呼びますが、理論の習得はまずここから始まります。

メジャースケールの並び方や、キーの概念などをこの段階で把握します。

「メジャースケール」解説記事 2022.06.27メジャースケールの内容とその覚え方、割り出し方、なぜ必要なのか?について 「スケール」に関する記事 2021.10.14「スケール」とはなにか?|音楽を作るための「音の並び方」について 2.ダイアトニックコード 次に、すべてのコード進行の土台となる「ダイアトニックコード」について学びます。

ダイアトニックコードは、前述したメジャースケールの概念をコードに流用したものです。

ポップス・ロックの作曲において、コード進行はダイアトニックコードをもとに作られます。

ここでは ダイアトニックコードはどのような概念により成り立っているのか そこにはどのようなコードが含まれるのか などについて学びます。

「ダイアトニックコード」解説記事 2022.06.27ダイアトニックコードとスリーコード(概要や成り立ち、コードの役割などについて) 2021.08.19ダイアトニックコードの覚え方(割り出し方) 3.スリーコード 次に習得するのが、ダイアトニックコードの中で基本となる「スリーコード」を使ったコード進行の概念です。

「スリーコード」と呼ばれる特定の三つのコードを、どのような観点で扱っていくべきかについて学びます。

これにより、それまで単体として把握されていたコードを繋げ、ストーリーを作っていくことができるようになります。

「スリーコード」解説記事 2022.06.27ダイアトニックコードとスリーコード(概要や成り立ち、コードの役割などについて) 4.代理コード 初級編の最後として「代理コード」について習得します。

これは、簡単にいえばダイアトニックコード内の「スリーコード以外のコード」を指すものです。

それらの扱い方を覚えることで、ダイアトニックコード内のすべてのコードが意図的に扱えるようになります。

「代理コード」解説記事 2021.10.14代理コードについて(マイナーコードをスリーコードのかわりに活用する) ここまでを通して、ダイアトニックコードのみを使ったコード進行が、自分の思い通りに組み立てられるようになります。

初級音楽理論(オンライン講座動画) 中級音楽理論 初級音楽理論の学習を終えた「中級」のステップでは、初級で把握することができたコード進行の基本的な概念をさらにどのように応用していけばいいか、という点について学んでいきます。

1.ノンダイアトニックコード基礎 まず、中級の知識として 「ダイアトニックコードに無いコードをどのような観点から導入すればいいか」 という点を習得します。

これには「基礎的な手法」と「応用的な手法」があり、この段階では主に基礎的な手法に主軸を置いて学習します。

以下は、習得すべき手法を一覧にしたものです。

セカンダリードミナント サブドミナントマイナー フラット系コード クリシェ ディミニッシュコード フラットファイブ これらの習得には、初級で学習した「ダイアトニックコードのみによるコード進行」が理解できている、という前提が必要となります。

ひとつひとつの手法を理論的な裏付けをもとに把握していくことで、それを意図的な利用につなげていきます。

習得すべき手法が多くあるため、通常この部分の学習には多くの時間を使います。

「ノンダイアトニックコード」解説記事 2021.10.14「ノンダイアトニックコード」の意味とその種類の解説(活用のルールやコード進行例等) 「セカンダリードミナント」解説記事 2022.05.06セカンダリードミナントコード|成り立ちとその表記などをわかりやすく解説 「サブドミナントマイナー」解説記事 2021.10.14サブドミナントマイナーコード|その概要と使い方(代理コード、終止部分への活用など) 2021.08.19サブドミナントマイナーコードの活用とメロディへの応用 「フラット系コード」解説記事 2021.08.19フラット系三種のノンダイアトニックコード(同主調マイナーからの借用) 「クリシェ」解説記事 2021.10.14クリシェの技法解説|コード進行におけるクリシェの概要と典型的な使用例、アレンジ例など 「ディミニッシュコード」解説記事 2022.03.14ディミニッシュコード|概要と使い方などの解説・パッシングディミニッシュ・セブンス置換 「フラットファイブ」解説記事 2021.08.19フラットファイブコードとは?概要と表記・使い方(ハーフディミニッシュ)などについて 2.セブンスコード コードそのものの響きを豊かにする「セブンスコード」の概念をここで習得します。

これまでは主にコード同士のつながりについて習得してきましたが、ここではコードそのものの構成音をどのように増やしていくか、という点について理解を深めます。

セブンスコードについて把握することで、コード自体が持つ響きを操ることができるようになり、またコード構成音が増えることによってメロディラインの選択肢も増えるため、メロディ作りにも柔軟に対応できるようになっていきます。

「セブンスコード」解説記事 2022.06.06セブンスコードの解説|コードに「7度」の音を含む四和音、その成り立ちと詳細について 3.転調 さらに、このステップではキー自体を変える技術である「転調」についても習得します。

そもそも調とはどのようなものか、という点から始まり、それを切り替えるための手段までを習得します。

転調の概念は、個性的な曲展開を演出する際に必要となるものです。

ここまでを通して、初心者のレベルを超えて、より柔軟なコード進行の構築に対応できるようになっていきます。

「転調」解説記事 2021.10.14転調|その1–転調の概要(転調とは中心音と音のグループを変えること)と調の種類 転調パターンの解説記事 2021.10.14【作曲】転調パターンのまとめ|ポップス・ロックでよくある転調のアイディアについて 上級音楽理論 上級のステップでは、これまでのさらに上をいく高度な理論を習得します。

扱う内容には、主に以下のようなものがあります。

1.ノンダイアトニックコード応用 「基礎編」として習得したノンダイアトニックコードには収まりきらなかった、応用的な知識を習得します。

それらは主に下記のようなものです。

裏コード 経過コード 変化和音 これらの中には、ポップスで実際に登場する回数が少ない手法も存在します。

反面で、その活用方法を理解することでインパクトのあるコードの構成を組み立てることができるようになります。

「裏コード」解説記事 2021.11.10裏コードについて|ドミナントコードの代理ができるコードを解説 2.テンションコード 中級で習得した「セブンスコード」の概念の先にあるのがこの「テンションコード」の概念です。

テンションの成り立ちと、テンションコードの一般的な使用仕方を学ぶことで、より華やかなサウンドを持ったコードを扱っていくことができます。

ジャズやR&Bなどに代表される、都会的なサウンドを持った曲調にも対応していけるようになります。

「テンションコード」解説記事 2021.12.07テンションコード|概要とコード表記、コード進行例などの解説 3.分数コード(オンコード、スラッシュコード) テンションコードと同じく、コードの音そのものをアレンジする手法として習得するのが「分数コード(オンコード、スラッシュコード)」の概念です。

分数コードの使用は主にサウンドを豊かにするためのアプローチだといえますが、それも踏まえたうえで編曲的側面からコードを組み立てていくことを目指します。

また、一部の分数コードは難しい概念を必要とせずに手軽に使用することもできるため、初級や中級の段階で別途学習していくことも可能です。

「分数コード(オンコード、スラッシュコード)」解説記事 2021.10.14分数コード(オンコード、スラッシュコード)|詳細と主な種類、代表的な活用方法などについて この上級までの学習を通して、ポップス・ロックにおいて広く利用されているコードのほとんどを理論的な解釈によって捉えることができるようになります。

ここまでくれば、特にコード理論についてはかなりのスペシャリストになれているはずです。

作曲においても、幅広い理論の知識を活用しながら、目指すべき曲調に合った手法を意図的に選択していけるようになります。

番外編 ここまでを経た時点で、さらに番外編として下記の事項についても学習を進めます。

マイナーキーとマイナースケール、マイナーダイアトニックコード ここまでに習得した知識は「メジャーキー」を前提としていました。

その上で、ここでは「マイナーキー」についても習得していきます。

マイナーの概念は、メジャーの延長に位置するものとして把握した方が理解しやすいです。

そのため、ここまでの学習内容を活用しながら、「それらをマイナーとして解釈した場合どのようになるか」という観点で捉えると無駄がありません。

また、マイナーキーには「マイナースケール」の理解が欠かせないため、それらもあわせて習得します。

メロディをマイナースケールによって構築し、そこから派生したマイナーキーのコード類によってコード進行を作り上げていくことができるようになります。

「マイナースケール」解説記事 2021.10.14マイナースケールの解説(ハーモニックマイナー・メロディックマイナーを含む三種について) 2021.08.19マイナーコードとは?成り立ちとマイナーキー(短調)によるコード進行の作り方 他マイナーダイアトニックコードの解説記事 2021.08.19メロディックマイナー・ハーモニックマイナーのダイアトニックコード詳細と覚え方、実用的なコードの把握 各種スケール(モード) 番外編としてさらに理解すべきなのが、この「各種スケール」の知識です。

これらは「モード」とも呼ばれます。

また「モーダルインターチェンジ」の手法を使ってコードやメロディを組み立てる際の基礎となる知識でもあります。

この概念は編曲の際にも活用することができます。

モーダルインターチェンジ 前述した「マイナーキー」と同様に、ここまでに学んだ「メジャースケールを土台とした理論の知識」を発展させ、その土台を変えるのが「モーダルインターチェンジ」の概念です。

モードそのものに関する学習から連続して学ぶことで、より理解を深めることができます。

これによりさらに特徴的なコード進行や、より柔軟なメロディ構築が可能になります。

「モーダルインターチェンジ」解説記事 2021.08.19モーダルインターチェンジの解説(モーダルインターチェンジとは何か?その使用方法や効果など) 補足 音楽理論の理解を深めるために最も効果的なのが、「既存の曲でそれら手法の実例を確認する」という行為です。

私はこれを「コード進行の分析」などと呼んでいます。

以下のページでは、その点についても詳しく解説しています。

2021.12.24コード進行分析(アナライズ)の方法|手順とコツ・注意点などの解説(キー判別、理論的解釈など) 解説のまとめ ここまで「音楽理論学習の見取り図」について解説しました。

特に初心者の段階では、学ぶべきことがあまりにも多いと感じて音楽理論学習に対し尻込みしてしまうものです。

ポイントとなるのは、この見取り図にあるように「適切な段階を踏む」ということです。

前提となる知識が何もない段階で、例えば「テンションコード」と言われても、「へ~そういう手法があるんだ」という程度で終わってしまうはずです。

適切なステップを経て少しずつ理解していけば、その手法が意味するところと、それが曲に対してどのような効果を与えるかをしっかりと体感できるはずです。

またそれぞれの知識はただ覚えるだけではなく、実際の作曲の中に随時活用していくことも大切です。

実際に使ってみることで、初めてそのサウンドや使い勝手が理解できるものです。

オリジナル曲への積極的な活用を通して、お気に入りの手法も見つかるはずです。

是非この「音楽理論学習の見取り図」を参考に、理論の習得を前向きに進めていってください。

少しずつ着実に学習していきましょう! 関連ページ 音楽理論の学習を含む「作曲」そのものの勉強方法についてご興味のある方は、以下のページも参考にしてみて下さい。

2021.10.14【作曲を独学で進めるときの勉強方法】これをやれば作曲は上手くなる!「上達に欠かせない5つの柱」とは? 前の記事 マイナーコードとは?成り立ちとマイナーキー(短調)によるコー… 次の記事 分数コード(オンコード、スラッシュコード)|詳細と主な種類、代… 曲分析ガイドブック 初級音楽理論動画 作曲電子書籍 作曲がわかるマガジン(note) オンラインレッスン 作曲の先生内山敦支 内山敦支 ポップス・ロック専門の作曲の先生|16歳から作曲→20代ソロでインディーズ活動→30代で作曲教室開始→これまで100人以上に作曲を教えてきました|坂本龍一さんのラジオ「RADIOSAKAMOTO」にて作品オンエア|コード譜制作の実務6年で7000曲ほど|音楽制作の仕事も少々|曲分析大好き。

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勉強会参加者の声 勉強会参加者の声を見る 作曲勉強会実績 【2019年】 3月:曲分析を通して知る「作曲の進め方」と「良い曲にするためのコツ」(東京・後楽園) 4月:「作曲方法論」と「音楽理論」を活用して行う作曲の進め方(良い曲の作り方)(東京・神田) 5月:作曲についての理解を深めることができる「曲分析」の方法を学ぶための勉強会(東京・後楽園) 6月:音楽理論・方法論・曲分析を学び、それらを活用した作曲手法を身に付ける~「良い曲」を意図的に作るための方法を学ぶ~(東京・新宿 ※一日勉強会) 7月:「作曲方法論」と「音楽理論」を活用して行う作曲の進め方(東京・神田) 8月:既存曲のコード進行を理論的に分析し、「コード進行の解釈」と「かっこいいコード進行の作り方」を学ぶ(東京・御茶ノ水) 9月:3時間でまとめて覚える「作曲の基礎から応用」~「作曲方法論」と「音楽理論」を学べば良い曲が作れるようになる~(東京・両国) 12月:いちから学ぶ「作曲に必要な音楽理論初級」と、それらを活用した「良い曲の作り方」(東京・両国)【2020年】 1月:作曲初心者向け「作曲のやり方」と、ヒット曲から学ぶ「一曲の仕上げ方」(東京・秋葉原) 1月:いちから学ぶ「作曲に必要な音楽理論初級」と、それらを活用した「良い曲の作り方」(東京・両国) 2月:いちから学ぶ「作曲に必要な音楽理論初級」と、それらを活用した「良い曲の作り方」(東京・両国) 2月:作曲初心者向け「作曲のやり方」と、ヒット曲から学ぶ「一曲の仕上げ方」(東京・両国) ※現在新型コロナウイルスの影響により、勉強会の開催を見合わせています。

作曲上達のための「5つの柱」 「作曲の上達に欠かせない5つの柱」のお話です。

これをやれば、作曲が上手くなります。

5つの柱 音楽理論学習の見取り図 「音楽理論の何をどの順番で学べば良いか」を解説しています。

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